どのような手術をされていますか?
担当しているのは肝胆膵領域で、特に膵臓がん、胆管がん、胆のうがんが専門領域です。最近は肝胆膵においても腹腔鏡の手術が広がっています。なかなか発見が難しいとされる場所なので、超音波検査や腫瘍マーカー、さらにはPET検査などを組み合わせて検査することをおすすめします。また、リキッドバイオプシーという血液の中にある非常に小さな遺伝子を検査して、がんになりやすいかを判別する検査もあるので、今後取り入れられていくと思います。
センター内での連携はどのようにしていますか?
キャンサーボードといって、さまざまな診療科が集まって治療方針などについて意見交換や情報共有を行なっています。これもいくつかのパターンがあり、さまざまな形で開催されます。また月に1度、術後の病理レビューがあり、実際の治療が正しかったかのチェックを行なって次回へとつなげています。
センター内の連携に限らず、市立病院の医局は大きいですがワンフロアになっているため、自由に相談できる環境になっています。科ごとの垣根が低く、有機的に機能しやすい構造です。
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患者さんやご家族へのメッセージをお願いします。
あらゆる専門領域がほぼ揃っているので、複雑ながんの診療に対して柔軟に対応できます。その後の診療についても専門にケアする看護師がしっかり揃っているので、手厚い看護を受けることができます。また、がんの治療は長期間におよぶため、心のケアも大切です。ここには精神科もあるので精神的なサポートも受けることができ、身体面でも精神面でも安心して治療を受けることができると思います。
がん医療を目指す医師へメッセージをお願いします。
薬物、放射線、外科的治療と各領域の専門科があり、実際に経験・実施している先生方が多くいるので、幅広く学ぶことができます。さまざまな症例が集まり、それを指導する指導医の先生方もいるので、勉強しやすい環境です。
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