診療科のご紹介
脳神経内科では、常勤医8名で神経救急、脳卒中、および神経難病に取り組んでいます。
脳神経内科は、脳、脊髄、末梢神経、筋肉などの病気を専門的に診断・治療する、内科系の診療科です。当院では2019年4月1日より、標榜診療科名を「神経内科」から「脳神経内科」へ変更致しました。
日本神経学会からの「脳神経内科という名称に変更することにより、脳・神経の疾患を内科的専門知識と技術をもって診療する診療科であることを明確にする」通達に基づき変更しました。
脳卒中学会専門医・脳神経血管内治療専門医による脳梗塞急性期治療およびきめ細やかな脳梗塞の二次予防の取り組みも行っています。
脳血管障害、髄膜炎・脳炎、筋炎、認知症、頭痛、パーキンソン病など変性疾患、多発性硬化症などの神経免疫疾患、神経筋症状を有する膠原病、脳梗塞については血栓溶解(t-PA)療法はもとより、脳血管より、速やかに閉塞をもたらした血栓を回収することで、脳梗塞の予後を改善する先進的な治療介入(血栓回収)を行えるようになりました。当院の脳卒中センターを脳神経外科と協力して運営しています。
パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、多発性硬化症、重症筋無力症、多発性筋炎、脊髄小脳変性症などの神経難病の診療にも積極的に取り組んでいます。さらに多発性硬化症、重症筋無力症に対する最新の分子標的薬による治療も県内の医療機関に先んじて導入しています。また眼瞼痙攣(まぶたが開かない)、片側顔面痙攣(顔がぴくつく)や痙性斜頚(首が曲がってしまう)に対するボツリヌス治療を行っています。
アルツハイマー病の原因の一つと考えられているアミロイドベータを脳から取り除く薬剤が利用可能となり、この薬剤を用いて、アルツハイマー病の進行を抑える治療が当科で始まりました。現在、レケンビ®(レカネマブ)とケサンラ®(ドナネマブ)が利用可能です。前者は、アミロイドプラーク(塊)を形成する元となるアミロイドフィブリルに、後者はアミロイドプラークそのものに作用するという違いがあります。両薬剤ともに、軽度のアルツハイマー型認知症とアルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)の症状進行を抑制する効果が示されています。使用については、それぞれ「最適使用推進ガイドライン」が発出され、対象者、使用法などが厳格に規定されています。
抗アミロイドベータ薬による治療を希望する方が、はじめて当院を受診されてから実際の薬剤投与までの流れを説明させていただきます。
1.受診
通常の初診外来の診療を受けていただきます。抗アミロイドベータ薬投与対象はアルツハイマー病による軽度認知障害または軽度の認知症に限定されており、初診時、診察、簡易認知症スクリーニング検査を行います。その後の検査(通常、詳細な神経心理学的検査、脳MRI、脳血流シンチグラフィー等)の結果、抗アミロイドベータ薬による治療の対象と判断された場合、「アミロイドβの蓄積を調べる検査」を予約し、実施します。
2.アミロイドβの蓄積を調べる検査
抗アミロイドベータ薬の投与対象は臨床診断に加えて、検査結果においても厳格に規定されています。特に重要なのが脳へのアミロイドβの蓄積が認められることです。アミロイドβの蓄積を証明する検査としては、アミロイドPETという核医学検査と、髄液検査があります。
3.検査結果の説明
初診時の診察とその後の全ての精密検査の結果を総合的に検討し、抗アミロイドベータ薬の投与の対象に該当するか否かを説明させていただきます。投与対象の場合、レケンビ®とケサンラ®の違いを、有効性、副作用、および投与開始後の流れについて説明を行い、どちらの薬剤を選択するかを決めていただきます。
4.投与
1回の投与はレケンビ®の場合、約1時間かかります。ケサンラ®の場合、約30分です。
その後、レケンビ®の場合、2週間ごとに投与を行います。ケサンラ®の場合、4週間ごとに投与を行います。両薬剤ともに、それぞれ「最適使用推進ガイドライン」に沿う評価検査が義務づけられており、決められたとおりのタイミングと頻度で頭部MRIなどを行います。
氏名 | プロフィール |
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部長 |
認定医・専門等資格
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科長 |
認定医・専門等資格
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科長 |
認定医・専門等資格
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医長 德浦 大樹 |
認定医・専門等資格
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医長 岡田 敬史 |
認定医・専門等資格
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医師 平嶺 敬人 |
認定医・専門等資格
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医員 |
認定医・専門等資格
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医員 |
認定医・専門等資格
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