産婦人科
産科のご紹介
鹿児島市立病院産婦人科は、以前より鹿児島県内の様々な産科合併症をもった患者様や、内科、外科、脳神経外科および婦人科関連の疾患などをもった患者様の治療を精力的に行って参りました。
また、さらに医療施設として充実すべく、2007年11月1日から6床の母体胎児集中治療ユニット(MFICU)を完備し、総合周産期母子医療センターになり10年以上が経過しました。
これまでと変わらず、胎児から新生児までの一貫した周産期管理を実践しております。
医師スタッフ9名、医員8名の17名余りで、MFICU6床、産科ハイリスク病棟16床、産婦人科病棟56床の78床を管理しております。
新生児センター36床のNICUとDICU等あわせて84床のバックアップのもと、県内の80%のハイリスクの妊婦さんの管理を行っています。
産科(母体胎児医療)で取り扱う疾患
年間の分娩数は700件ですが、半数は様々な合併症を持つハイリスクの妊婦さんです。
最近5年間(2013年から2017年)の傾向を見ると、総分娩数3494例のうち63%は外来紹介です。耐糖能異常はその17%(376例)を占め、多胎妊娠15%(339例)、てんかん等の中枢神経疾患が3.9%(85例)を占めます。その他の合併症として、子宮内胎児発育不全は206例にも上ります。ヘリコプター搬送を含めた緊急母体搬送は823例で全分娩の24%を占めています。その69%(564例)が切迫早産と前期破水です。妊娠高血圧症候群は134例、前置胎盤49例、常位胎盤早期剥離が71例など、緊急性を要する重症疾患が含まれます。
多胎妊娠は双胎妊娠395例、品胎(三つ子)14例で合計409例が当科で分娩(前分娩の11.7%)されております。なかでも一卵性双胎の管理が重要となってきております。双胎間輸血症候群を代表とする多胎特有の疾患を、早期に発見し管理することにより成績の向上が認められています。胎生16~26週でこの疾患を発症した最先端の治療として、2014年9月より内視鏡を用いた胎児鏡下胎盤吻合血管レーザー凝固を行うことが可能となりました。4年間で鹿児島県はもとより、熊本県および宮崎県全域からの患者さん約30人に治療を行い良好な成績を収めております。
専門外来とドクターヘリ
2008年4月からはハイリスク妊婦さんの専門外来も個別に設置し重点的に検査管理する体制となりました。2011年12月からは日勤帯でドクターヘリが稼働し始め、緊急を要する妊婦、新生児の搬送症例が徐々に増加しつつあり、治療成績の向上に貢献しています。
扱う主な疾患・治療
産科疾患、胎児の形態学的な病気および内科疾患合併の妊婦さんの診察。
専門外来
産科セカンドオピニオン外来:毎週火および金曜日。
受診される場合は紹介状(診療情報提供書)と検査・病理結果などの資料、画像資料等をご用意下さい。
なおセカンドオピニオン外来では診療行為(検査・治療)は原則として行いません。
セカンドオピニオン外来は完全予約制です。
予約につきましては産科外来までお尋ね下さい。
助産外来
2016年5月23日より始まりました。
詳しくはこちらをご参照ください。
診療実績
「診療実績」(2020年度)
・年間手術症例数 :989件(婦人科476件、産科513件)
・年間分娩件数(22週〜):700件―経腟分娩187件(うち双胎7件)、帝王切開513件
・母体搬送件数 :188件
医師の構成
所属医師17名中男性7名、女性10名で、中学生までのお子さんの子育てをしながら働いている職員が多数います。
男女共同参画社会の実践を目指しています。
学会認定施設など
・婦人科腫瘍専門修練施設
・日本女性医学会研修施設
・生殖医療専門医制度研修連携施設
外来診察・担当医師
研修医の先生へ
様々な産科合併症を持つ患者様の管理をはじめ、婦人科悪性腫瘍、周産期医療センターでの新生児医療の研修など幅広い分野で、豊富な臨床例の経験を積むことができます。
<経験できる疾患>
産科・婦人科におけるほとんどの疾患を経験できます。
(不妊症の専門的診療は関連施設での研修となります。)
<専門医・指導医数>
日本産科婦人科学会専門医指導医 7名
日本産科婦人科学会専門医 17名(令和3年度合格者2名含)
日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 2名
日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍指導医 2名
がん治療認定医 3名
日本女性医学学会ヘルスケア暫定指導医 1名
日本周産期・新生児医学会(母体・胎児)指導医 3名
日本周産期・新生児医学会(母体・胎児)専門医 5名
日本周産期・新生児医学会(新生児)専門医 1名
ご紹介いただく先生方へ
・ 母体搬送用チェックリスト (診療情報提供書) WORD形式
婦人科のご紹介
鹿児島市立病院産婦人科は、鹿児島市に限らず鹿児島県一円から産科及び婦人科のあらゆる疾患に対して受け入れ治療してまいりました。婦人科では悪性腫瘍を柱に良性腫瘍(子宮筋腫、卵巣腫瘍など)、絨毛性疾患、子宮脱、感染症、子宮外妊娠、ホルモン異常、更年期障害、骨粗鬆症など、悪性腫瘍から女性のメンタルヘルスの範疇まで、婦人科全般に渡って治療を提供してきております。また小児婦人科から思春期医学にも力を注いでいます。
2017年の報告では婦人科の悪性腫瘍の取り扱い症例は115例、多くの手術、放射線治療、化学療法を実施しております。化学療法は、状況の許す患者さんでは外来化学療法を主体とし、離島などの遠方の患者さんには利便性から短期入院の治療をするという方針で管理しています。
救命救急センターを併設している為に、子宮外妊娠や卵巣腫瘍の茎捻転などの緊急手術に対しても対応しております。内視鏡手術の導入で腹腔鏡下手術が急増し、患者さんにより侵襲性の低い手術が、子宮内膜ポリープ等に対する子宮鏡下手術と並んで実施されています。もちろん腟式手術も実施しております。
臨床試験と新しい治療の提供
国内でも非常にがんの治療が多く、特に化学療法の症例が多い施設であり、全国の主だった癌治療施設(大学病院、がんセンターなど)との共同臨床試験を実施し新しい治療法の開拓とともに開発治験を通して新しい薬が国内の患者さまに早く提供できるよう積極的に取り組んでいます。米国のみならず欧州臨床試験グループとの共同開発も行っており、分子標的薬剤を代表とする近未来に標準治療となる可能性の高い薬物を患者さまに提供できるように務めています。条件を満たせば、院外からの紹介患者さんでも治験を受けられるように対応しています。
セカンドオピニオン
当科の性質上、セカンドオピニオンにこられる方も少なくありません。医療連携室を通じて予約していただければ、丁寧かつ要領よく納得のいただける意見を提供できるものと考えております。要望のある方は、ご連絡ください。
扱う主な疾患・治療
婦人科癌、性器形態異常、良性腫瘍、子宮内膜症、絨毛性疾患など婦人科疾患全般。
専門外来
婦人科セカンドオピニオン外来:毎週月曜日または水曜日午後。
受診される場合は紹介状(診療情報提供書)と検査・病理結果などの資料、画像資料等をご用意下さい。
なおセカンドオピニオン外来では診療行為(検査・治療)は原則として行いません。
セカンドオピニオン外来は完全予約制です。
予約につきましては医療連携室までお尋ね下さい。
診療実績
2017年 婦人科手術総件数 473件。うち子宮頸癌16件、子宮体癌51件、卵巣癌40件、子宮筋腫84件、卵巣良性腫瘍102件、子宮脱27件、円錐切除62件、その他84件(悪性腫瘍手術は再発症例を含む)
短期滞在手術
卵巣良性腫瘍、子宮外妊娠、子宮内膜ポリープなどに対する腹腔鏡手術や子宮鏡手術。
子宮頚部上皮内癌や異形成に対する円錐切除。
学会認定施設など
・日本産科婦人科学会研修施設、
・周産期専門医基幹施設、
・婦人科腫瘍専門修練施設、
・JCOG参加施設、
・婦人科悪性腫瘍化学療法研究機構登録参加施設(JGOG)
・NRG参加施設
スタッフ紹介
氏名 | プロフィール |
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部長 |
認定医・専門等資格
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科長 |
認定医・専門等資格
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科長 |
認定医・専門等資格
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科長 |
認定医・専門等資格
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科長 |
認定医・専門等資格
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科長 |
認定医・専門等資格
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医長 |
認定医・専門等資格
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医長 |
認定医・専門等資格
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医長 |
認定医・専門等資格
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医長 |
認定医・専門等資格
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医師 |
認定医・専門等資格
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医師 |
認定医・専門等資格
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医師 |
認定医・専門等資格
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医師 松宮 克樹 |
認定医・専門等資格
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医員 |
認定医・専門等資格
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医員 |
認定医・専門等資格
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医員 |
認定医・専門等資格
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医員 伊集院 崇史 |
認定医・専門等資格
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医員 保﨑 憲人 |
認定医・専門等資格
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医員 石井 隆徳 |
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医員 秋葉 美里 |
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外来診察・担当医師
研修医の先生へ
様々な産科合併症を持つ患者様の管理をはじめ、婦人科悪性腫瘍、周産期医療センターでの新生児医療の研修など幅広い分野で、豊富な臨床例の経験を積むことができます。
医学生の方は、夏休み、冬休み、春休みに関わらす、見学が可能です。
ご連絡頂ければアレンジ致します。
ご希望が有れば、当院内の宿泊施設の利用も可能です。
研修についてのご連絡はこちらへ。