鹿児島大学大学院医歯学総合研究科連携講座
平成28年4月鹿児島市立病院に鹿児島大学大学院医歯学総合研究科連携講座(博士・修士課程)が設置されました。
市立病院の概要
救急医療、周産期母子医療、がん診療の3つの柱
屋上ヘリポート、ハイブリッド手術室、新生児ICU、最新の放射線診断・治療装置
医師の7割は大学からの派遣、市立病院と大学病院は密接に連携
開設の目的
大学病院での基礎研究と市立病院における総合的・包括的な高度医療を組み合わせ、より実践的で優秀な人材(博士・修士)を育成し、地域医療創生を目指す。
開設のメリット
市立病院の優秀な指導医(大学客員教授を併任)により、高度な医療機器や豊富な症例による質の高い教育の提供が可能である。
救命救急医療、成育医療、がん診療の先進的で総合的・包括的な診断・治療、臓器を超えた内科・外科連携あるいはER型救急医療を統合した総合診療に関する臨床研究が可能である。
当院の職員として大学院に進学、あるいは医歯学総合研究科大学院生を当院に受け入れ、学位を取得することができ、その後、地域医療の指導的立場で活躍することが期待できる。
鹿児島市立病院の看護職員や医療技術職員がそのまま大学院(修士)に進学でき、医療技術職の人材育成、ひいては鹿児島大学病院との人事交流の道も開ける。
連携講座の教育研究内容
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講座開設イメージ(博士課程:医師)
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講座開設イメージ(修士課程:看護師・医療技術職員)
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連携講座設置の背景と目的
地方では医師不足が大きな問題になっており、地域医療を担う高度医療人の育成は地域医療創生に必要不可欠であす。また、鹿児島市立病院は、鹿児島県では鹿児島大学病院に次ぐ規模の公的医療機関で、大学病院とほぼ同程度の入院患者数を有し、高度急性期・急性期の専門的医療を提供しています。さらに、鹿児島大学大学院で准教授や講師などの教育経験が豊富な医師が多くの診療科に在籍していることから、充実した指導体制があり、かつ鹿児島大学大学院との連携が容易な環境にあります。 このような背景から、鹿児島市立病院の総合的・実践的な高度医療ならびに優秀なスタッフを活用して、鹿児島大学医歯学総合研究科と連携して、高度専門的な医療人(博士・修士)を育成し、地域医療創生に貢献することを目的として連携講座が設置されました。
連携講座の名称、分野、教員及び研究内容
1 名称
地域医療創生医学講座
2 分野及び教員 ※()内は鹿児島市立病院における役職
(1)総合救命救急医学分野
客員教授:濱﨑 順一郎(麻酔科部長)
(2)総合成育医療学分野
客員教授:茨 聡(副院長待遇・新生児内科部長)
客員教授:上塘 正人(産婦人科部長)
(3)総合がん診療医学分野
客員教授:濵田 信男(副院長・消化器外科部長)
客員教授:堀 剛(副院長・消化器内科部長)
(4)総合診療医学分野
客員教授:桶谷 直也(循環器内科部長)
3 研究内容
【総合救命救急医学】 濱﨑 順一郎 客員教授 |
救急救命医療における脳血管疾患、ショック、虚血性再灌流障害に関する研究;敗血症性ショックの病態と治療;虚血・再灌流障害における白血球の関与 |
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【総合成育医療学】 茨 聡 客員教授 上塘 正人 客員教授 |
小児救急;小児感染;小児循環器学;小児神経学;小児保健;血液浄化療法;脳低温療法;ECMO;新生児における血液凝固線溶系の研究;Probioticsが産科合併症に与える影響 |
【総合がん診療医学】 濱田 信男 客員教授 堀 剛 客員教授 |
がんの疫学、病態、診断、治療に関する臨床的研究 |
【総合診療医学】 桶谷 直也 客員教授 |
総合診療における循環器疾患;加齢と心不全;加齢と不整脈 |
在籍している大学院生数(R2.10.1現在)
1 博士課程
(1)総合救命救急医学:0名
(2)総合成育医療学:6名
(3)総合がん診療医学:1名
(4)総合診療医学:3名
2 修士課程
(1)総合救命救急医学:0名
(2)総合成育医療学:0名
(3)総合がん診療医学:1名
(4)総合診療医学:0名
修了者数(R2.10.1現在)
1 博士課程
(1)R2.9.30:1名(医師)
2 修士課程
(1)R2.3.31:2名(医療技術職)